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名曲・名演の違いを探る!CDでわかるクラシック入門(ナツメ社) [書評]



私はスポーツは好きですが、ラグビーだけはよく分かりません。

なぜなら、そこにある「ルール」を理解していないからです。

ルールが理解できれば、きっとこれほど面白く、燃えるスポーツはないのではと思ったりします。


これはクラシック音楽でも同じことが言えるのではと思います。

そこにあるルールや、ちょっとした知識があれば、楽しく聴くことができる。


クラシック音楽は難しい、というイメージをお持ちの方も、ちょっとした興味と知識があれば、断然楽しめることは間違いありません。



先日読んだ本に、「名曲・名演の違いを探る!CDでわかるクラシック入門(広上淳一・監修)」があります。


豊富なイラストや譜例で、読みやすさを醸し出しつつも、「音楽の約束ごと」「楽器の演奏の知識」「音楽の歴史」などを学ぶことができます。


監修は、指揮者の広上淳一さん。

音大時代に、ベートーヴェンの第九で本番にのることになり、その時の指揮者が広上さんでした。
(男が少ないためピアノ科でも出演できました 笑)



冒頭は、カラヤンとノリントンによる「運命」の名盤の聴き比べ、というかなりマニアックな開始となっています。

こうして聴き比べてみると、ピリオド楽器との違いや、解釈の違いなどが良く分かります。



それにしても、よくここまで細部を調べ上げた、と思う箇所がいくつもあります。


「運命」の第1楽章の、チェロとコントラバスが別のことを奏いている小節数の割合、同じく「運命」の第1楽章のラトルとザンデルリンクとの比較・・・。


また、「レクイエムの魅力」という項目の、「劇的ヴォルテージの推移」というグラフでは、ヴェルディとモーツアルトとフォーレのレクイエムの盛り上がり部をグラフ化。


ここまでしたクラシック入門書は、これまでないのではと思います(笑)



付属のCDも、名盤を集めたものなので、書籍と対応して聴くと勉強になります。



クラシックに興味がある人も、専門的にやっている人も、楽しく学ぶことができるのではと思います。





★今日の一冊
「名曲・名演の違いを探る!CDでわかるクラシック入門(ナツメ社)」広上淳一・監修












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