忘れられないシュヌア先生の音色 [留学時代の思い出]
これまで、ピアノと向き合ってきてみて、ピアノを弾く上で大切なのは、やはり、
「音色」
ではないかと思っています。
不思議なことに、同じ音を同じように弾いても、ピアノの音色は違います。
弾く時の気持ちによっても、音は変わります。
同じピアノでも、弾く人によって出てくる響きが変わってきます。
「やっぱりあのピアニストの音色はいいよね」
という言葉は、ここからきています。
未だに忘れられないのは、ドイツ留学中にレッスンを受けた、シュヌア先生の音色。
デトモルト音大の学長でもあった先生の音色は、まろやかで自然。
その辺にある自然の美しさを、ふっと掴んでパッとピアノで出したような、そんな音色だったことを今でも覚えています。
ここ最近、あんな音色に触れていないな、と思うと留学中の贅沢さを、あらためて感じます。
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