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キャサリン・ロリンの「ピアノdeプレリュード」 [書評]




キャサリン・ロリンという作曲家、やさしい曲ながら、ジャズのサウンドや素敵なコードを楽しめたりできるため、人気の作曲家です。
 

「キャサリン・ロリン ピアノdeプレリュード」という曲集も、素敵な一冊です。


「叙情的な演奏を展開させるため、そしていろいろな音楽的パターンの使われ方をより深く学ぶための中級レベルの作品」


と作曲者自身が説明しています。演奏のポイントとしては、


●rubatoでの「間」を楽しむ
●自分の奏でる音をよく聴くこと、そして楽しむこと
●曲の持つ感情的な部分をとらえて演奏すること


こうしたことを挙げています。



キャサリン・ロリンの作品の素晴らしいところは、

「およそ1つのパターンで曲が構成されていて、それを学べば、曲全体を理解し演奏することができる」

ところではないかと思います。


そのパターンは、16部音符の走句だったり、和音の刻み、左手の伴奏だったりしますが、それを学べば、およそ曲全体を弾きこなすことができます。


ところがすごいのは、一定のパターンで曲が構成されていれば曲は簡素になるかと思いきや、そうではない点。


そのパターンに、和音の繊細な移り変わりや速度変化、強弱や美しいメロディーなどが加わり、叙情的なひとつの作品へと仕上がっています。



この点、ビギナーや初心者でも弾けて、しかも音楽的な要素をしっかりと学べるポイントではないかと思います。



私もこの曲集に収められている14曲を弾いてみましたが、どれも叙情的で、素敵な曲だと感じました。特にフラット系(変ニ長調や変イ長調)の曲は、憧れや、懐かしい感じがする作品でしたね。



プレリュードを集めた作品で、曲は見開き完結の短い曲。

ぺダリングがとても大切になってくる作品が多いので、小さい子に学ばせたいときには最適でしょう。



難易度はそれほど高くない割に、素敵な曲が多いので、大人の方でも幅広く演奏できるでしょうね。








今日の一冊
★「キャサリン・ロリン ピアノdeプレリュード」(全音楽譜出版社)






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