「お子様おけいこごと事情」 [書評]
ピアノ教室を運営する者として、他の習い事事情は知っておきたいところ。
関連書籍を探していたところ、「お子様おけいこごと事情(岩崎書店)」という本が見つかりました。
子供におけいこ事をさせたいと思っている保護者に向けて書かれた、「おけいこごとで知っておきたいこと」を紹介しています。
習い事の種類は多岐にわたっていて、体操や水泳、武道や野球にはじまり、ゴルフやスケート、書道やそろばん、ピアノ、日本舞踊や和太鼓まで、幅広く紹介しています。
綿密な取材を通して、教室や先生の選び方や続けさせるための親の役割などを、読みやすい筆致で書かれています。
心に残ったフレーズがいくつかあるので、備忘録として。
「(いい先生とは)人格的にすぐれていること。子どもひとりひとりをよく見て、その子に合った指導をしてくれること。先生も上達するための努力や練習をしていること」
「(習い事をはじめるには)本人がやりたいか、親がやらせたいか、その意思確認が重要」
「親が無関心では子どもは伸びない」
「サッカーはコミュニケーション力をつける」
「(野球は)集団で遊ぶこと、ルールを守ること、互いにフォローしながら互いのよさも認め合うことなど、今どきの男の子に欠けがちなことが学べる」
「(いい教室の見極め方)教室へ来た子がきちんと挨拶できているかどうかを見れば、その教室の先生と生徒の関係がわかります」
「(ピアノの上達のために保護者は)励まして、うまく弾けたら喜んであげて、見守ってあげていることが大切」
「太鼓はいろんな表現ができる。気持ちを太鼓が映し出す。気持ちで音色が変わる」
様々な習い事の先生として活躍している人の言葉は、非常に深いものがあります。
その根底には、やはり子どもたちへの愛情があり、伝えたい「思い」があります。
この本を通して、習い事のよさを改めて感じました。
子どもへの思いが込められた良書だと思います。
今日の一冊
「お子様おけいこごと事情(岩崎書店)」杉山由美子・著
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