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中嶋恵美子先生の「あきらめないで!ピアノ・レッスン」 [ピアノ教育者]


あらためて読んだ本に、さまざまなレッスンのヒントがありました。


その本は、「あきらめないで! ピアノ・レッスン」という書籍で、著者は中嶋恵美子先生。ヤマハミュージックメディアから出版されている本です。


副題に「発達障害児に学ぶ効果的レッスンアプローチ」とあるように、これまで中嶋先生が発達障害の生徒さんと一緒に培ってきた指導のノウハウが詰め込まれています。


確かにこの本は、発達障害のお子さん向けのレッスン法について書かれていますが、これはどんなお子さんにも通じるものがあります。



中嶋先生がおっしゃる、

「生徒さんを知る」

「ピアノを弾くということを細分化すればさまざまなアプローチが可能」

「できないことを教えるのではなく、できることを教えていく」

という発達障害のお子さんから学んだ「視点」には、とても共感します。



私もレッスンをしていて思いますが、生徒さんは頑張っていても、どうしても弾けない部分はあります。

それが弾けるようになるためには、どうして弾けないのか、その理由を生徒さん自身が気づくしかない。けれどもどう気づかせたらよいのか?


その答えが、書籍にありました。

「生徒の"わからない"には必ず理由がある。いかに意識を持たせたい場所に、生徒さんの意識が向くよう働きかけることができるか」

指導するということは、こうした生徒の「視点」に立ってものごとを考えることだと改めて感じました。



生徒の進度についても、理解しているようで実はあいまいな部分は多いもの。

どの程度できているかを定期的に知ることで、いつも柔軟に目標を設定する、あるいはし直すことができる、というのは、生徒さんのやる気を育てる重要なポイントだと思いました。


また、小さい子は、白鍵はどれも同じように見えるため、なかなかポジションを掴むのが難しいもの。

そこで、2つの山と3つの山がある黒鍵を使ってレッスンする方法、そのために、Fis-durに移調することで弾きやすくするというのは、なるほどと思いましたね。

同じくE-durのポジションを採用しているのは、ショパンの考え方に通ずるものがあると感じました。


その他、宿題は具体的に出す、音量の数値化、注意は必ずノートに書いて読ませる、チェーンボールを使った握力の鍛え方、親指のトレーニング法、「右手レガート、左手切れる」の教え方などは、とても参考になりました。



何より、中嶋先生のピアノ教育への熱意と、子どもたちへの愛情が感じられる点は、とても共感します。

この本にあるように、きっと素晴らしいレッスン、そしてコミュニケーションをされているのだろうと想像します。



最後に、中嶋先生はご自身のブログを中心に、「宮城県&岩手県宮古市ピアノ教室への電子楽器支援と楽器店支援」をされています。



私は生まれも育ちも岩手県。こうしたご活動をされていることに、深い感銘を受けます。


私にできることは小さいかもしれませんが、これからも支援させていただきたいと思っています。





【今日の一冊】

「あきらめないで!ピアノ・レッスン~発達障害児に学ぶ効果的レッスンアプローチ~」










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