ある日のブルーマウンテン事件 [雑記帳]
先日の出来事です。
朝早い仕事だったのですが、現場に向かうため、とある駅のホームに降り立ち、後ろの車両に乗るべく歩いていました。
その日は日曜の朝。ホームに人はあまりいません。
「まもなく~○番線に快速○○行きが到着します」
歩いているとアナウンスが聞こえてきました。歩きながらふと横を見ると、レギュラーコーヒーを入れる自動販売機が目に入りました。
インスタントではなく、一杯一杯豆から淹れるやつです。私は毎朝コーヒーを飲むのですが、その日は少し時間がなくて、自宅で飲む時間がありませんでした。
その自販機を見た瞬間に「コーヒー飲みたいスイッチ」が、バチッと入りました。
ですが、もうすぐ電車がホームに滑り込もうとしているところ。
果たしてコーヒーを買って持ち込む時間があるか・・・?しかも、その電車には何が何でも乗らなければならない・・
私の頭の中で、計算機がパチパチと発動しました。
「電車がホームに入ってきて減速、停止してドアが開き、乗り込んでドアが完全に閉まるまでは・・45秒!いける!」
いくらドリップ式とは言え、今の自動販売機は、「10秒」もあれば出来上がるだろうと踏みました。
コインを投入口にいれ、ブルマン(砂糖・ミルク入り)ボタンを押すと、「出来上がりまで時間」のところがピカッと光りました。
「できあがりまで あと60秒」
・・・・
・・・・
・・・・
全然間に合ってない(笑)
こうなると、私の計算が大きく誤っているか、動きがゆっくりのおばあちゃんでもいらっしゃらない限り、不可能なミッション。
せっかく清水の舞台から飛び降りるつもりで購入したブルマン・・・何が何でも飲みたい。向ってくる電車と、カウントダウン自販機を、足踏みしながら交互に見る私。
ホームに電車が入ってきました。徐々に減速、ドアが開く。何とよりによって、ここまで私の時間計算はパーフェクト・・・
しかし、もし何らかの要因で、ドアが開いている時間が長ければ、何とか自販機からコーヒーをもぎとって電車に乗り込める!
「できあがりまで あと20秒」
ドアが閉まるアナウンスはまだ鳴りません。いけるか!と思った瞬間、
「まもなく○○行き、ドアが閉まりまーす」
どう考えても、あと20秒間もドアが開いていることはありえません。
ふと、電車のドアに足を入れつつコーヒーを取れないか、とイメージングしましたが、どう考えても身長3mは無いと不可能(笑)
「できあがりまで あと10秒」
泣く泣く電車に乗り込みました・・・。
閉じた電車の窓から見ると、出来上がりのランプが点灯、取り出し口が、パカッと開きました。
電車はゆっくり走りだしました・・・。電車の後ろに消えていく自販機・・・。
あのブルマンの行方は、誰も知りません。次にコーヒーを買う人も、「もしや毒入り・・!?」とかなり不審に思ったかもしれません。駅員さんを呼んだかも知れません。
罪悪感とともに、その日はやるせない気持ちで過ごしました(笑)
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