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夢みるピアニスト 幼児のピアノ入門 [ピアノ教本]

今日は、田丸信明先生の「夢みるピアニスト 幼児のピアノ入門」を取り上げてみます。


田丸信明先生は、

★「ぴあの どりーむ」シリーズ
★「新版おんがくドリル」シリーズ
★「ピアノの森」
★「ピアノフレンド」
★「ゆびのたいそう」
★「新編こどものハノン」
★「新版こどものブルクミュラー」ほか多数。


など、素晴らしい教本を多数出版されています。



「夢みるピアニスト 幼児のピアノ入門」は、「夢みるピアニスト第1集」への準備のための教本です。


この教材では「中央ハ」を左手の「5」の指で弾かせ、オクターブ上の「高いド」を右手の「1」の指で弾かせます。つまり右手も左手もト音記号。

両手がト音記号、という状態は上巻の全て、下巻の29番「ゆうべのほし」までずっと続きます。バイエル教本と似て、若干「ヘ音記号」の出現が遅いか、という感じもあります。

また、途中ヘ音記号が説明なしに出現するので、若干混乱する可能性もあるかもしれませんね。


それを察してか、*注として、

「低音部記号に早く慣れさせるために、全音符に自分の好きな色を塗らせるのもひとつの方法です」

とあります。




上巻の「もりのあさ」まで、左手の伴奏が「ド」と「ソ」のみ。「いしけり」から左手の伴奏が動きます。


また上巻56番の「ちょうちょう」で左手が2音和音の伴奏となります。「ドソミソ」といういわゆるアルベルティバスは、下巻の57番になってやっと出てきます。



「ゆびのたいそう」という数小節のエチュードが挿入されていて、曲だけでは補いにくい指のトレーニングも取り入れています。これは短いだけに、小さい子も取り組みやすいですので、上手に使用して少しずつ、いろんなテクニックを学ばせたいものです。


音符や楽語などの解説が極力省略されているので、こどもたちの理解度を高めるのは、指導者の裁量にまかせている部分が大きいと思います。


この教材を使って、いかに楽しく指導するかは先生の腕にかかっている、と言えるでしょう。こういう教材を使用するときは、とにかくどんどん進むべき、と個人的に思います。

一曲に時間をかけていると、生徒さんが飽きます。また、時間をかけてきちんと仕上げる理由もあまりありません。例えば、音符の名称を覚え、長さも理解できて、ある程度弾けたら○をあげる。


とにかく両手奏に早く慣れさせて、できる子には伴奏の形をどんどん変えて弾かせます。伴奏が単純な分、いろいろな形に変化させて、たくさんの伴奏型に慣れさせることで、楽しさが増します。


子供たちがよく知っている曲を取り上げているので、割とすんなり教材に入っていけることでしょう。



※現在、ピアノ教本の研究の成果を「1冊3分で分かる!ピアノ教本マガジン」に執筆しています。ご興味のおありの方は、のぞいてみてください。



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