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山口雅敏さんがスルタノフ追悼コンサート [アーティスト]

今日は私の親友であり、留学時代の戦友でもあるピアニストの山口雅敏さんが出演されるコンサートのお知らせを。


山口さんは、ピアニストとして数々のリサイタルを開催、また最近では新丸ビルでの「アトリウムコンサート」でも演奏されるなど、現在注目のピアニストです。


纏綿たる音楽性は言うまでもなく、彼が奏でるピアノの特徴は、その高い技術に裏打ちされた音楽の構築力にあるのでは、と思います。


その高度な技術の源は、彼がこよなく愛するピアニスト、ホロヴィッツからのインスピレーションによるもの。


またかれは、ホロヴィッツ研究の第一人者として、世界から注目されている存在でもあります。


驚嘆に値するのは、山口さんの聴音能力。


ホロヴィッツが残した編曲ものの数々を、見事採譜。その正確さは、あのランランなど著名なピアニストがコンサートで「山口雅敏版」を演奏している事実が物語っています。



さて、今回山口さんが出演する演奏会は「オマージュ・ア・スルタノフ」


山口さんがホロヴィッツと並び、敬愛しているというピアニスト、アレクセイ・スルタノフの第3回目となる追悼コンサートです。


ここでスルタノフさんについて少し。


スルタノフさんは、何と19歳で「ヴァン・クライバーン国際コンクール」に優勝。1995年に行われた「ショパンコンクール」では、最高位(1位なしの2位)を獲得するなど、若くしてその才能を世に知らしめたピアニスト。


そんな彼でしたが、これまた不運なことに突然の脳梗塞で体の自由が利かなくなるなど、ピアニストにとって耐えがたい状態になりつつも、再起を願って療養していました。


しかし残念ながら、35歳という若さで亡くなりました。



スルタノフさんのファンは、いまだに世界中にたくさんいますが、ことに日本での人気は高く、その素晴らしいピアニズムと音楽性を偲んで、命日に追悼コンサートが開催されています。


私も追悼記念のCDを購入して拝聴しましたが、息を飲むほどの超絶技巧。

またその恐ろしいテクニックと並んで素晴らしいのが、美しすぎる音楽性。


聴けば聴くほど、逝去が惜しまれるピアニストだと感じます。



さて山口さんは、第1回目の追悼演奏会にご出演。今回第3回目となる演奏会は、スルタノフさんへの愛情を込めた演奏で聴衆からの高い評価を得ての、再登場。


今回の演奏会では、ホロヴィッツ研究の第一人者である山口さんらしい選曲で、1986年に行われたモスクワでのリサイタルを意識したプログラム。


特に、リスト=ホロヴィッツ編曲のハンガリー狂詩曲の2番は必聴です。


尚、このコンサートの収益金の一部は「スルタノフ基金」に寄与されるということ。

こうしたところにも、スルタノフさんへの深い愛情を感じますね。



当日の会場は、きっとスルタノフさんへの愛情と感謝に包まれた、素晴らしいコンサートになるに違いありません。



※山口雅敏さんのブログはこちら↓
http://masaplaypiano.blog122.fc2.com/




「第3回アレクセイ・スルタノフ追悼コンサート」
  『オマージュ・ア・スルタノフ』

■日時:2010年8月7日(土) 開演:19時 開場:18時30分   
■出演:伊賀 あゆみ(pf)、山口雅敏(pf)、呉清樹(pf)、小澤郁子(vn)、小澤英世(pf)、杉山伸(cl)、嵯峨弦楽四重奏
■会場:サントリーホール 小ホール ( 東京 )
■チケット 一般3500円 学生1500円
■お問い合わせ:チケットぴあ Tel.0570-02-9999
 サントリーホールチケット販売サービス Tel.03-3584-9999
 日本アレクセイ・スルタノフ支援会 sultanov40@yahoo.co.jp

■プログラム
 アレクセイ・スルタノフ=山口雅敏編曲:「アレクセイ ソング」(連弾)
 S.ラフマニノフ:前奏曲op.32-5 op.32-12
 S.ラフマニノフ:V.Rのポルカ
 A.スクリャービン:練習曲 op.2-1 op.8-12
 F.シューベルト=F.リスト編曲:ウィーンの夜会第6番
 F.リスト=V.ホロヴィッツ編曲:ハンガリー狂詩曲第2番
 F.ショパン:アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ
 L.V.ベートーヴェン:バイオリンソナタ第9番「クロイツェル」
 A.モーツアルト:クラリネット五重奏



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